ドラム缶を使って燻製器を作る

こんにちは、blueです。
今回は「燻製」をするために燻製器を作ってみたいと思います。
まあまだ何も獲れていないんで実際に加工するのはまだまだ先のことになるとは思いますが、準備しておくに越したことはないでしょう…

燻製をやるだけであれば市販の燻製器だったり、簡単にやろうと思ったら段ボールでも出来るみたいなのですが、せっかくだからドラム缶で作ってみたいと思います。

もしドラム缶での燻製器づくりを考えている方がいらっしゃったら参考にしてみてください。

1.用意した道具

今回は知人の農機具屋さんから譲っていただいた廃材のドラム缶を使って作ります。

頂いたドラム缶を見て初めて知ったのですが、ドラム缶には蓋のあるタイプとないタイプの二種類があるようです。

どちらを使っても燻製器は作れると思いますが、蓋のあるタイプのほうが加工の手間は少ないのかなあと思います。



また、Amazon等で購入する場合は問題ないと思いますが、もし伝手があってドラム缶を譲ってもらう場合、ドラム缶の中に入っていたものが何だったのか確認するようにした方が良いと思います。
オイル等が入っていたドラム缶であった場合、加工する前に中身の洗浄などをしないと、加工の際鉄を切ったときに出る火花で引火する可能性もありますので、十分気を付けてください。

購入する場合は恐らく問題ないとは思いますが、自分で中身の確認をしておいた方が安心でしょう。


斎藤ドラム(Saito Drum) 200Lオープンドラム缶 青 内面塗装無し


斎藤ドラム(Saito Drum) 200Lクローズドラム缶 青 内面塗装無し

Amazonって何でもあるんだね…

ドラム缶内部に燻製するものを乗せたり引っ掛けたりするための棒も準備しました。
ホームセンターで適当に見つけた棒で、一応ナットがつけられます。長さは1mです。

2.実際に作ってみる

正直ろくに燻製もしたことないのですがとりあえずノリと勢いで作ってみます。
要は中で煙が出せてその煙が漏れ出なければモノにはなるでしょ!

まずはドラム缶の下の方に熱源を入れるための扉を作ってみます。
ガスコンロが入るくらいの大きさを想定して下書きします。

書けたらディスクグラインダーを使って切っていきます。

譲っていただいたドラム缶が他にもあるため、他のドラム缶から扉を切り出してみます。
実際の穴の大きさより少し大きめに切り出しました。これなら扉の隙間から煙が漏れたりしないんじゃないかな…

ドラム缶が複数なくても切り出したものをそのまま扉にすることは十分可能だと思います。
ただどうしても隙間ができてしまうので、隙間を埋める工夫は必要だと思います。

次に扉を蝶番でつけていきます。
溶接でくっつけようと試みたのですが蝶番が薄いのであまりしっかりくっつかなかったため、鉄鋼用のドリルで穴をあけてボルトでつけました。

溶接ではボロボロになってしまいました。失敗…

扉部分と本体に穴を開け、蝶番をボルトでつけていきます。

ついでに扉を閉めるためのロック部分もつけちゃいました

銀色の鉄の板をを黒の鉄の板で抑えるようになっている。
後から考えたら黒の部分で扉を抑えるだけの構造でも十分だったと反省。

燻製するものを乗っけるための棒を取り付けます。
大きいサイズの鉄鋼用ドリルビットがないため、力押しで穴をあけていきます。

まずディスクグラインダーで少し貫通するくらいの切れ込みを十字に入れます。
後は棒が突っ込める大きさになるまでドライバーなどを金づちで打ち込んで少しずつ穴を広げていきます。うーん脳筋。
ドリルを持っている方は鉄鋼用のドリルビットを使って穴を開けるのが簡単だと思います。

広げた穴に棒を通し、ナットで固定し、切って長さを整えます。
ナットが入れられる棒を加工する場合、切断するとねじ山が削れたりして後からナットを入れようとしても入らなくなる可能性があるので、ナットを入れてから切った方がいいと思います。

今度は蓋の部分に温度計を突っ込む穴を開けます。
鉄工用のドリルビットを使ってゴリッと穴を開けます。
事前に燻製用の温度計を購入していたので温度を測る部分の針の穴の太さを測り、ちょうどいい大きさの穴を開けました。

使用する温度計はこちら



温度計を差し込んだ時に先ほどの工程でつけた本体部分の鉄の棒に針が当たらないような場所に穴を開けます。
使用する温度計の針の太さは大体3~4mmほどだったので、ちょうど良さそうなドリルビットで穴をあけていきます。

とりあえずはこれで完成です。

汎用ドラム缶型燻製兵器人造燻製器燻製つくるゲリオン

3.使ってみる

とりあえず使ってみます。
写真を撮るのを忘れてしまったのですが6Pチーズとカマンベールチーズを燻製してみました。
使用した燻製のチップは桜です。
熱源はカセットコンロを使いました。

使ってみたら煙が漏れる漏れる。
どうやら鉄の棒を固定するナットを閉めすぎたせいでドラム缶が歪んでしまい蓋がぴったりはまらなくなってしまったことが原因のようです。要改良。
とりあえず手元にあったタオルで煙が逃げないように応急処置をして燻製を続けてみました。

見づらいですがほんのり燻製の色がついています。
6Pチーズは美味しかったので写真撮る前に食べちゃった...

なんとか燻製のようなものが出来上がりました。
燻製器自体の問題は改良次第でどうとでもなるのですが、実際にやってみて失敗したなと感じたのは熱源の選択でした。

熱源として燻製器内にカセットコンロを入れるとカセットコンロ内のボンベが高温になってしまいました。
熱源は炭に切り替えた方がよさそうです...

仕事の合間に作ったので完成までに何日かかかってしまいましたが集中して作れば1~2日で完成できそうだなと感じました。

4.ドラム缶燻製器を作るための注意点

今回ドラム缶で燻製器を作って注意すべきだったなと感じたのは「熱源の選択」で。
前述の通りカセットコンロを燻製器の中に入れて燻製を行うとボンベが高温になって大変危険でした。

熱源を燻製器内に入れて使う場合は炭などボンベを使わない熱源を使用し、カセットコンロを熱源に使いたいのであればカセットコンロを燻製器外で使うように設計することをお勧めします。

また加工に必要な道具ですが、ディスクグラインダーは必須だと思いました。
逆に言えばディスクグラインダーさえあればドラム缶燻製器は作れると思います。

ペイントで頑張って書いた

上図の赤で塗りつぶした部分をディスクグラインダーで切り出し、コンクリートブロックなどの上にドラム缶を乗せて熱源のための空間を確保、僕が行った方法で穴をあけて金属の棒を突っ込んだり温度計を入れる穴を作ったりすればつくりは単純ですが燻製器としては十分なものができる気がします。

5.まとめ

とりあえずなんとか使える燻製器を作ることができました。
結構行き当たりばったりでつくったものの熱源の選択以外はそれなりにうまくいったように思います。
鉄の加工が必要なので作るのが大変なのかなと思っていたのですが意外と簡単に作れましたので、もしドラム缶燻製器に挑戦してみたい方はこの記事を参考にして挑戦してみてはいかがでしょうか。

それでは...

作成・加工

Posted by blue